2008年度”世界の展覧会観客動員数”

いろいろと書きたいネタはあるのですが、ひとまず速報?として・・・
ぱぱっと読んだインプレッションで書くので、読みが甘くて、乱暴に書いているところがありますが、ひとまずはご容赦を。

以前、このブログでも紹介した THE ART NEWSPAPER による、「世界展覧会観客動員数」
の2008年度版が発表されるようです。

■THE ART NEWSPAPER 該当記事
Japanese treasures draw astounding crowds in Nara and Tokyo

■2005~2007年までのデータを紹介したエントリ
世界一展覧会に行く国民、日本人!?~日本独自の鑑賞スタイル<その1>
※今、2番目のリンクがブラウザによってはばけたりしてるみたいです。お手数ですが、
http://artsmarketing.jp/archives/777
をコピペしてみていただければと思います。。

記事タイトルをみても予測がつくように、
今年も観客動員数(日平均)トップは、日本で開催された展覧会だったようです。

ざっと読んだ感じ、2008年のトップ3はこんな感じ。

●No.1 「第60回 正倉院展」奈良国立博物館(Nara)
 17,926人/日(会期:10/25~11/10)※新記録
●No.2 「国宝 薬師寺展」東京国立博物館(Tokyo) 
 12,762人/日(会期:3/25~6/8)
●No.3 「Dans la nuit, des images」Gland Palais(Paris) 
 10,357人/日(会期:12/18~12/31)
※記事中に第三位のグランパレスでの展覧会名は明記されていないんですが、「…staged to mark the end of France’s presidency of the European Union.」との説明から、おそらくコレだと思います。

heiraden

平螺鈿背八角鏡 第60回正倉院展出展宝物より

トップ10中、5つが日本開催の展覧会のようで。
記事の最初に「THE ART NEWSPAPERの読者の方なら、驚かないでしょうね。。。」と書かれているように、
ここ数年ずーっと、このランキングにおいては日本の独壇場です。
そもそものハコの収容人数や日程の長短等の違いもあり、そう簡単に比較できる話ではないと思いますが、(なぜ日本の展覧会はこんなに人数を集めるのか?について書き散らしたエントリはこちら
以前のエントリにも書いたとおり、少なくとも数字上は「よく展覧会に足を運ぶ民族」であることは、間違いないようです。

しかし、なぜ、「少なくとも数字上は」なんてつい書いてしまうほど、
「日本人って展覧会好きだよねー」と、素直に思えないんでしょうか?最初に紹介したエントリの後半で述べているとおり、実際、主要都市の中で一番美術展にいかないというデータもあります
正倉院展や薬師寺展が人気を誇っているにも関わらず、なんでこう・・・「歴史」「古来の文化・芸術」と自分たちが結びついている実感がわかないんだろう???
最近、坂本龍一もこんなことを語っています。

―(略)・・・(ヨーロッパ出身のアーティストは)ヨーロッパ文化を全部持っていると言う?

坂本 
そうですね。「体の中に入っている」という。そういうあり方というのはうらやましいとともに、それだけ過去がとても生き生きと目の目の前にあると、例えば音楽でも100年前、200年前の音楽が、すごい素晴らしい形で残っていることになる。それを超えるというのはものすごく大変。

 日本のようにあまり過去が引き継がれないで、10年くらいするとどんどん忘れられていくような社会だと、簡単と言えば簡単かもしれない。その代わり、いつも同じようなところに留まっているのかもしれない。時間的に積み重なって進化しているような感覚は持たないかもしれませんね。

ミスチルを目指して終わるな──坂本龍一かく語りき」―ASCII.jp

先月パリに行ったせいもあって、
この言葉に関しては、ちょっと別に思うことがあるのですが、それはおいておいて、
まあ、私の実感としては教授の「過去が引き継がれないで」という言葉がしっくりくる。
なのにデータを観る限りでは、すごく(自国の)文化、芸術大好きな感じの国民でもある気がしてしまう。
単なる、年代の違い?
右へ倣えの精神が引き起こしている?
引き継がれてないからこその興味(笑)?
正倉院展ツアーやってる旅行会社の努力の賜物(笑)?
なんだろう???????

実は、このあたりのことって、最近心にひっかかっているすっごく大きいテーマと関わりがあるので、
それはおいおい、別エントリでゆっくり考えをまとめて書きたいと思っています。

・・・あ、話がそれちゃいましたけど、
ええっと、この記事には他にも「ブロックバスター=大作」美術展が多くなっていることなんかへの危惧も書かれていますね。

これに関しては、昔からさんざん議論されていて、
「本音」と「建前」、「使命」と「明日のゴハン代」の間での葛藤として、絶えず芸術業界はつきつけられる問題ではあるのでしょう。

でも、今回のデータを観ると、トップ3の集客数が、明らかに倍増ぐらいしているのがちょっと異様
(だいたい、日平均集客数が10,000名を超えることなんて滅多になくて、2007年の第1位であるダ・ヴィンチ展@東京国立博物館が超えて記事のキャッチにもなったのに、今年は3位まで全部10,000名超えしてますよ)
より「安定して、”食える展覧会”」になりがちで一極集中化しているってことなのかなー?
もしそうだとしたら、展覧会の企画なんて何年か前からやるんだろうから、昨年後半からの経済を考えると、今後はもっとそうなっていくのかなーーーなんてことも思ってしまいますね。

とまあ、これ以外にもまあいろいろと、つっこんで考えてみたくなるところだらけのランキングですが、今日はここまで。ふう
詳細ランキングが出たら、また書いてみよっかな。

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