【発表資料/まとめ公開しました】10.25 開催クラウド・ファンディング勉強会

最近、ブログ書けてないですが…

こちらでも告知しましたが、10 月 25 日(火)に開催された勉強会「1人が、1万人から、1000円ずつ、1000万円を集める「クラウド・ファンディング」って知っていますか?」でお話をさせていただきました。

定員15名の本当に少人数のレクチャーでしたが、1日で定員が埋まり、当日は定員以上の方にきていただけました。ありがとうございます^^

Mapping my ideas
Mapping my ideas / tinatopak
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実際の現状や今起こっていることは、運営者の方のお話に勝るものはないと、CAMPFIRE の方々をお迎えしてのトーク・イベントを開催した時に実感していたので、うーんと考えあぐねた末、私からは「なぜ、人は WEB を通じて支援するのか?」という心理メカニズムについてお話することに。

  • 特に芸術系の資金調達、寄付の場で必ずついてまわる「それより大事な課題があるよね?」と言われてしまうハードル
  • クラウド・ファンディングにはそのハードルを超える可能性はあるのか、あるならばそれは何故引き起こされるのか。

そんな問いを最初に提示しつつ、

前半は、クラウド・ファンディングに関する全般的なことや、Kickstarter 等の成功例、何故成功したのかなどをご紹介、
後半は、クラウド・ファンディングは、「今までの資金調達では支援に関心を示さなかった層を、”熱心なファンや活動家”に変えることなく支援者にすることができる」という仮説の元、それを可能にするメカニズムのひとつとして、サイト自身に上手にデザインされている「ゲーム性」についてお話しました。

参加された皆さんとても「資金調達」に関心をお持ちで、ありがたいほど熱心にレクチャーを聴いていただいたと思いますし、その後の懇親会も含め活発な意見交換ができました。準備期間も含め、ほんと私自身が一番勉強になったし、なにより楽しかった!

感謝の意も込めて、
当日利用したパワーポイントと、実況ツイート等をまとめてくださった togetter を公開しておきます。
パワポ、、アップした時、変なフォントになっていますが(-_-;)

※パワポ資料 目次
0. 「クラウド・ファンディング」の話に行く前に p.05
1. 「クラウド・ファンディング」ってなに? p.13
2. 「クラウド・ファンディング」ってどういう仕組? p.36
3. 「クラウド・ファンディング」今までの支援と何が違うの? p.67

※Togetter (よいまとめありがとうございます)
第3回ナラコンアカデミー「クラウド・ファンディング」まとめ

なぜ人は WEB で支援する=お金を払うのか?

それには、共感、とか、善き心「だけ」ではない理由が必ずあるし、それでないと続かないと思っています。

その心理に関しては、引き続き突っ込んでみていきたいなーと思うのと同時に、

ここで集めた”支援者”をいかにコミュニティにしていくか、ファンにしていくか、
最終的には、先日エントリでも紹介した、ファンドレイザー伊藤さんが手がけられるような、伝統的な資金調達手法が得意とする大口支援の可能性を秘めた「熱烈なファン」にしていくか、というところまでつなげられて初めてクラウド・ファンディング利用の意味が最大限まで高まるのかなと。

アート好きを寄付者、支援者にする――資金調達戦略の基礎(講演の Key Takeaway)

いろいろ宿題もらったので、引き続きじみじみとがんばりますよ~

たぶん、このパワポもどんどん改訂、付け足されていくと思います^^

関係ないけど、参加者の方(元々知り合いの方ですが)から「(私の)ブログはゲーム性がないですよね」と言われてしまった(爆笑)
まあ、どっちかっていうと、研究結果の報告的に近いエントリなので固い内容なのは致し方ないと思っているのですが、もうちょっとやわらかエントリもあげようかなあ(笑)
読みづらいエントリを読んでくださってる方にはほんと、感謝です。。

ま、どちらにせよ、もうちょっと頻度あげて更新はしていきます!
クラウド・ファンディング以外の話題もね!

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半年で急成長する Kickstarter (2)――平均資金調達額と推定売上

前回エントリの続きです。

半年で急成長する Kickstarter (1)――100 万人が 1 億ドルの支援

先日 Kickstarter(KS)が公表した最新のデータを、今年の 4 月に公開したロウンチからの 2 年間の実績と比較すると、この半年で支援額、支援者数とも飛躍的に成長していることがわかった……ということを、前エントリでは書きました。

今回は、プロジェクト数の推移、そこからみる 1 プロジェクトあたりの平均調達額、あとは公開データを元に KS の売り上げを推測してみたいと思います。

すでに調達成功したプロジェクトの数は 1 万を超える

IMG_6149.jpg
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最新のプロジェクト数の詳細は、10 月は公式発表されていないのですが、おおよその成功プロジェクト数のみブログ内にさらっと書かれていたので、そちらと 7 月公開の情報もあわせて表にしてみたのが下記です。

プロジェクト数の推移
2010.04 2010.07 2010.10
総プロジェクト数 20,371-
※2年間実績
26,620-
※直近3ヶ月 6,351-
-
成功プロジェクト数 7,500-
※2年間実績
10,000-
※直近3ヶ月 2,500-
13,000-
※直近3ヶ月 3,000-
失敗プロジェクト数 9,700-
※2年間実績
13,000-
※直近3ヶ月 3,300-
-
成功率 43% 44% -
成功プロジェクト平均調達額 $5,334-
※2年間実績 
$6,000-
※直近3ヶ月 $8,000-
$6,462-
※直近3ヶ月 $8,000-

※成功/失敗プロジェクト数は概算でしか発表されていません。
※このほか、今調達している最中のプロジェクト数(総支援額の 12~15% ほど)というのがありますが、それはだいたい 3,100~3,200 程度のようです。
成功プロジェクト平均調達額は、筆者試算(成功プロジェクト支援額÷成功プロジェクト数)

プロジェクト数に関しては、事前に KS 側でサイトにアップするかどうかチェックしており、40% は不採用(今年 6 月時点)らしいので、一見、支援額や支援者数のような「うわお、半年で今までの倍だ!」といったドラマティックな動きはないように見えるかもしれません。

が、

  • 2010 年の 7 月(ロウンチして 1 年 3 ヶ月)の時点で成功プロジェクトは 1,885、その 1 年後に10,000 プロジェクト達成
  • ロウンチ後 1 年かけて成功させたプロジェクト数 1,044 を、今年 6 月一ヶ月で達成

とのことなので、やはり今年 1 年の伸びは驚異的といえるでしょう。
公式で公開されているグラフは下記のようになっています。

さて、ここで注目していただきたいのは、確実に上がっている成功プロジェクト平均調達額です。

私の方で、成功プロジェクトへのおおよその支援額を成功プロジェクトのおおよその数で割っただけなのでそれほど正確なわけでありませんし、そもそもすべてのプロジェクト、目標額がちがうので、すごく意味のある数字でもないかもしれませんが、それでもやっぱり右上がりなのはよい傾向なのだと思います。

この数字をみる限り、最初の 2 年は 5,000 ドル台平均だったけれど、この半年ぐらいはそれが 8,000 ドルぐらいまであがっている感じですね。
ちなみに、調達額規模ごとの成功プロジェクト数のグラフは下記に発表されています。(2011 年 7 月時点での総プロジェクト対象)

  • 0 – $1,000:13.5%
  • $1,000 – $5,000:51.2%
  • $5,000 – $10,000:20.4%
  • $10,000 – $25,000:12.2%
  • $25,000 – $100,000:2.5%
  • $100,000+:0.2%

こうしてみると 1,000 ドルから 5,000 ドルの層が圧倒的に厚いです。
上の方でものすごーく多額の調達があるので、平均すると上であげたぐらいになるのでしょう。これからこのパーセンテージのバランスがどうなるかが楽しみ。目標額のデータとかもあるともっと面白いだろうなあ。

さて、KS の推定売上はいくらか

さて、ここからは公開データの紹介ではありませんが、KS 側がとる手数料が 5% というところから、ちょっと売上を試算してみようかなと思います。

10 月発表のデータや情報によると、

  • 週 200 万ドル以上の支援額
  • 全体の 5% が調達進行中のプロジェクト
  • 既に終了しているプロジェクトのうち、総支援額内の成功プロジェクト支援額(つまり、手数料対象となる額)の割合は 87.5%

ということなのでまず、

■月の支援額
200 万/週を日割りで 約 29 万(28.6万ですが「以上」とのことなので繰り上げで)
約 29 万×30~31 日=約 870 万~ 899 万ドルが月の総支援額とします。

■成功プロジェクトへの支援額

次に、支援額のうち、手数料の対象となる成功プロジェクトへの支援額はいくらか。

調達中の 5% を除くと
約 870 万~ 899 万ドル× 95% =約 826.5 万~854 万ドルが成否が決まったプロジェクトへの支援額

これに成功率の87.5% をかけると
約 826.5 万~854 万ドル×87.5 %=約 723 万~747 万ドル
これが、成功プロジェクトへの支援額になります。

■KS への手数料(売り上げ)

最後に、これに手数料 5% をかけると
約 723 万~747 万ドル×5% = 36.15~37.35 万ドル
これが月の売上推定になります。

1 ドル=80 円で計算すると、だいたい 2,800~3,000 万/月ぐらいでしょうか。

ものすごい大きな金額ではありませんが、
最初の 2 年の売上が推定 200 万ドル(成功プロジェクト支援額 4,000 万ドル×5%)ですから、
まあだいたい2年で売上げていた数字を、今は5ヶ月強で稼いでいる計算。
今回みたような伸び方をしているのであれば、加速する可能性は多いにありますよね。(※1)

ちなみに、現時点で代表も入れたメンバー数は 28 人。(今年 1 月時点で 16 名、5 月 22 名)
アメリカで社員一人当たりのコストをどのくらいで計算するかはわからないですが、場所代、般管費まあ、ギリギリ月の売り上げでやれているのかな? でもタイミング的には、人もお金も思い切って入れてガンガン攻めたい時期なのでしょうね。

End of the shoot.
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……以上、「ここ半年の KS の伸びはすごいぞ!」ということで 2 回にわたりデータをみてきました。

こういった支援額等の面以外でも、KS 出身の映画がオスカーにノミネートされたり、サンダンス映画祭に出たり、ガジェット部門では Glif 等ヒット作も生み出して認知と信頼が高まっていることもあり、今後もまだ伸びは続くのではないかなーと思います。
このペースだと今年中に、成功プロジェクトへの支援総額が1億ドル超えかな。

そして!
KS 等アメリカのサービスから約 2 年後となる今年、日本でもクラウド・ファンディングのサービスが始まってますから、ここがたとえば来年の再来年の今頃どうなってるかなっていうのは、とっても楽しみなところです。
(まあ、言語の問題等あって、支援する人のパイが小さいというある意味「ハンデ」はあるのですがが、かたや今まで日本に住んでいる、日本語でないということで利用できなかった人もたくさんいるわけですし)
あとは、日本以外のサービスに、日本からプロジェクト立ち上げる事例も増えてくるかも。今は日本からはプロジェクト立案者になれない KS も、日本から OK になるかもだし。。

最近、私もちょっとずつまずは支援からし始めていますが、、、
この冬からはもう少し突っ込んでクラウド・ファンディングという現場で起こっていることを観察し、いろいろな立場の人から学びつつ、最終的には私自身でも日本での敷居を低くしたり、成功例が出てくるお手伝いを「自分なりのやり方」でできたらなーと考えています。
自分と関心があいつつ、しかも伸びてることが実感できる分野なので、楽しいわ(^-^)
引き続き、いろいろブログにも書いていこうと思います~

が、最近ありがたいことにいくつか新案件が舞い込んできていることと、来月大きいシンポジウムがあるので、ちょっと月水金 8 時更新は難しくなるかも。。
でも、ブログエントリを書いていく効用は、この数ヶ月でじゅうーーーぶん身にしみましたので、なるべく週3 せめて週 2 は死守したいところです。ぎゃんばる

(※1)
今年 1 月にアップされたこちらのエントリでは、だいたい 1 年で 25.2 万ドルぐらいの売り上げではないか、、と試算しています。このときは公開データがなかったときなので、本当に推定での計算になりますが、これがそこそこあたっているのであれば、昨年 1 年かけて立てた売り上げ以上の金額を 1 ヶ月で稼いでいるということになりますね。

■Kickstarterについて調べてみた|私的メモ

半年で急成長する Kickstarter (2)――平均資金調達額と推定売上http://artsmarketing.jp/wp-content/uploads/2011/10/eyecatch1017-150x150.jpg*arts marketing.jp
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半年で急成長する Kickstarter (1)――100 万人が 1 億ドルの支援

今朝なんとなーく、Kickstarter(以下、KS)の支援者数が 100 万超えたというアナウンスをみて、ほうほう、そろそろ諸々のデータをアップデートしとくかなーと思っていましたが、改めて以前書いた今年 4 月の状況と比べると、

成長カーブが半端ないじゃないですかコレ!

と驚いたので、急遽エントリします。

※4 月時のデータに関してはこちらにまとめています。

Kickstarter は2年でどれだけクリエイターを助けたか

こちらと、7 月にも少しデータが公開されていたので、そちらも合わせ、この直近半年の間、KS がいかにぐんぐんと成長していったかをざくっとおさらいしますね。

長くなるので 2 回に分け、今回は支援額と支援者数、次回はプロジェクト数と推定売上について書こうと思います。

支援総額は、半年で 5,000 万ドルから 1 億ドル=2 倍に!

はい、まずなんといっても驚いたのはココですよ!

今年の 4 月の時点では、2009 年 4 月にサービススタート後 2 年かけて 5,310 万 7,672ドルを集めたと発表されていたのですが、10 月 12 日の公式ブログによると今までの総支援額が 1 億ドルを突破し、1 億 72 万9,560ドルになったとのこと。
※あ、正確には「支援額」ではなく「見返り購入額」ですが、わかりやすくこのエントリ、次のエントリでは「支援額」としておきます。

実に半年でそれまでの2 倍弱!

創業後 2 年で集めたお金を 6 ヶ月でほぼ同額に近いペースで集めていることになります。
すげえ。いいねえ、火がつきつつある WEB サービスって感じの伸び!

Yeah.
Yeah. / lactarded
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さらにこれが、成功プロジェクトへの支援額に限ると、4,000 万ドルから 8,400 万ドルと 2 倍以上になっています。

7 月時のデータもあわせるとこんな感じでのびています。

延べ支援額の推移
2010.04 2010.07 2010.10
総支援額 $53,107,672-
※2年間実績
$75,262,447-
※3ヶ月実績$22,154,775-
$100,729,560-
※3ヶ月実績 $25,467,113-
成功プロジェクトへの支援 $40,000,000-
※2年間実績
$60,000,000-
※3ヶ月実績 $20,000,000-
$84,000,000-
※3ヶ月実績 $24,000,000-
失敗プロジェクトへの支援 $7,000,000-
※2年間実績
$9,000,000-
※3ヶ月実績 $2,000,000-
$12,000,000-
※3ヶ月実績 $3,000,000-

※成功/失敗プロジェクトは概算でしか発表されていません。
※このほか、今調達している最中の支援額(総支援額の 5% ほど)というのがありますが、それはだいたい 500万ドル~600万ドル。

ちなみに今現在は、週に 200 万ドル以上の支援(見返り購入)があるそうで!
最初の 500 万ドルを集めるのに約 1 年である 342 日かかったことと比べても、勢いが感じられるってわけです。

しかも、(本来は比べようもないんですが)額だけでいうと、アメリカの政府からの芸術への助成である国立芸術基金(NEA)の 2011 年度の予算が 1 億 5400万ドルだそうで、KS の公式ブログでは

「このペースでいくと、KS も(NEA 並の)年間 1億ドル以上支援していることになるぞ!(200 万ドル以上/週×52 週=1 億 400 万ドル以上)」

などといきまいておられます(笑)。(※1)

いやまあほんと、何度もいうように本来は比べられるものではないんですが、数字だけで遊んで考えてみるとけっこうすごいですよね。

月に 7.5 万人の新規支援者、リピート支援者率も増加

では、「100 万人突破した」という支援者数の方はどうなっているんでしょうか。

支援者数の推移
2010.04 2010.07 2010.10
支援者数 591,773-
※2年間実績
793,362-
※3ヶ月実績201,589-
1,013,725-
※3ヶ月実績 220,363-
リピート
支援者数(%)
79,658-(13%)
※2年間実績
118,308-(15%)
※3ヶ月実績 38,650-
166,823-(16%)
※3ヶ月実績 48,515-

こちらも、半年で倍近くですね~。

現在は、月に 7.5 万人のペースで新規支援者が増えているそうです。

単に「会員登録した人」ではなく、「1 ドルであれお金を支払った人」がこのペースで増えているというのは未来が感じられるな~。
前職経験上、無料で楽しむ人と 1 円でも払った人の間には雲泥の差があって、1 円でも払った人はその後もそのサービスにお金を払う可能性が多いですし。

リピート支援者(2回以上支援した人)に関しては少しずつ総支援者中の割合が増えていて、4 月から 6 ヶ月でだいたい倍に増えていますね。
今回はリピート回数の少し詳しい内訳も発表されてまして、

10 月現在、総支援者の 16% である 166,823 名のリピート支援者のうち

  • リピート数 2 回:100,147 名(60.0%)
  • リピート数 3~4 回:43,075 名(25.8%)
  • リピート数 5 回以上:23,601 名(14.2%)

だそうです。
5 回以上も思った以上にいるなあ~~~。

さらに、「リピート支援者が支援している額」が「総支援額に占める割合」も発表されており、7 月が 23 % なのに比べ、今は 32 % まであがっているとか。
つまり、全支援者の 16 % が 32% を支援しているということで、まあ、「リピート」支援なので支援額全体に占める割合が大きくなるのは当然といえば当然だけど、ちゃんとお金を支払うリピーター層が増えるのは安定サービスの要といえるので、運営側としてはとっても嬉しい傾向なのだと思います。

前エントリで書いた従来の資金調達のレクチャーでも「リピート支援者にすること」の重要さが語られていたけど、まあ、KS の場合は、「ひとつの団体へのリピート支援」ではなくて「基本全然違う人、プロジェクトへのリピート支援」っていうのがほんと面白いですよね。

donation box
ちなみに、「50 回以上支援した人の中で、今まで一番成功率の高い支援者」(笑)という情報も公開されておりまして、Neil Graham さんという方。
今年 5 月に初支援した後、5 ヶ月の間に 94 プロジェクトに支援、既に終了した 84 プロジェクトのうち実に 83 プロジェクトが資金調達に成功しているとか。

カンが働くのか、人気のものをチョイスしているのかはわかりませんが、
どちらにせよ、アンタなんでそんなに支援しとるんや、というのが私的には気になりますけどね(笑)

あと、彼に関して興味深いのは、実はイギリス在住の人だということ。

KS はプロジェクト立案はアメリカの運転免許証なり銀行口座なり永住権なり、、が必要なんで(支援側は誰でも OK)、プロジェクト立案者側は圧倒的に今アメリカにいる人が多いと思います。
でもイギリスからもこんな支援しているんだなー、つまり、(私も日本からハーブ&ドロシーの次回作に支援したとおり)文字通りネットを通じて遠くの見ず知らずの人から支援してもらってんだなーということを改めて感じました。

……と、まだまだ続きますが、はい、時間もないのでとりあえず今回はここまで!

ま、支援額、支援者数のスタート時 2 年間の実績と、直近半年の実績をみてみるだけでも、グラフにするでもなく急激に成長しているのがわかるかと思います。

これ、私自身も昔「来月の給料無理かもしんない。だから自分の分は稼いでね」な創業時から、ある時期あるプロジェクトからいきなり弾みがついて、売上が伸びて伸びて伸びて、上場、というザ・ベンチャーな職場を経験したので、このぐぐぐぐぐっっとすべてが上向いている感じ、すごーーーーーくわくわくするんですよね~~。
スタート 2 年でこの伸び率は速いと思うし、今、現場の人はえらく大変だろうけど楽しいだろうなあ。

それに、

100 万人が、1 億ドル支援した(※2)」

って書くと、うまく言葉にいえないんですが、ほんと名実共に「クラウド・ファンディング」って感じですよね!!(なんだそれは笑)。今回はデータみながら、妙にアドレナリンがあがってしまいました。

次回(来週月曜 8 時アップ)も、アドレナリンはあがったまま、プロジェクト数関連の数字と、これまでの公開データで推定売上等を検討したいと思います。

そうそう、前回エントリでも「この話はつづく」的なことを書いてしまいましたが、それは、またその次のエントリで……^^

(※1)
まあ、アート・マネジメントっぽい神経質な注釈(笑)をつけておくと、アメリカの芸術支援額における政府の占める割合ってすっごく小さいんですけどね(「すっごく」なんていっておおよそのパーセンテージすらもう出てこないあたりが、既に大学院での勉強が遠くになっている証拠。。うう。。)

(※2)
ちなみに、これを単純計算すると、1 人が 100 ドル支援していることになりますが、実際も、1 人が 1 プロジェクトに 75 ドル×平均1.4 プロジェクトに支援しているというデータが出ているそうです。

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【イベント告知】1人が、1万人から、1000円ずつ、1000万円を集める――「クラウド・ファンディング」って知っていますか

【10/12 追記】
下記締めきりました。今日告知エントリしたばかりなのに……スミマセン。
またこういった機会があれば告知しますー

—————
今晩エントリしようと思ってましたが、人数が集まってきているので~
打ち合わせと打ち合わせの間に取り急ぎ! エントリします!

10 月 25 日(火)20時~ 麻布十番ナラコンテンポラリー(カフェバーです。食べログこちら)にて開催される勉強会にて、お話をさせていただくことになりました。
テーマはクラウド・ファンディングです。

<ナラコンアカデミー>1人が、1万人から、1000円ずつ、1000万円を集める――「クラウド・ファンディング」って知っていますか 講師:山本純子

Apr06: Storm in a coffee cup
Apr06: Storm in a coffee cup / sakanami
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お話があった時は、本当はアーティストとソーシャル・メディア活用をテーマにするつもりだったのですが、

このブログやツイッター等でのクラウド・ファンディング記事関連の反応や、特に最近は人に説明する機会が増えてきたこともあり、

  • 実はクラウド・ファンディングって、言葉自体全然知られていない。
  •  もしくは知っていても”WEB での少額のお金集めシステム”という認識の人がすごく多い。
  •  でも、一度話をすると、皆すごく関心を持つんだなー。

ということを肌身で感じ、急遽こちらにテーマを変えました。

まだまだ私も研究・調査中のテーマではありますが、概要や歴史、そして「今起こりつつあること」のさわりを、わかりやすくお話できたらと思います。

このブログでも、既に今数えたらクラウド・ファンディングについて 16 エントリしているのですが、
お前の文章、長くて全部読めないんだよ!
という方にも、是非きていただければと思います。(笑)

今までのクラウド・ファンディング関連エントリ

15人の少人数の勉強会ですので、皆さんと話しつつ、アットホームな感じにできればなと思っています。

昨晩告知しましたが、すでに集まり始めててうれしいでござる。先着順ですので、ご関心有る方は是非どうぞー。お会いできることを楽しみにしています!
(もしも Facebook のアカウントをお持ちでないけれど、参加ご希望の方は左側にある CONTACT からご連絡くださいませ)

以下、告知文章のコピペです。
応募ページはこちら
—————–

事業を起こしたい、何かを制作したい、そのために資金が必要なとき、今までは投資家や投資会社、はたまた大金持ちのパトロンを見つけることがまず必要なことでした。
ところが、ここ数年、WEB 上で100円、1000円といった少額の支援を多くの人から集めて資金調達する「クラウド・ファンディング(クラウド=crowd 群衆)」というシステムが注目を集め、実際にアメリカを中心に、数十万円から数千万円レベルで資金調達する事例が出てきています。

←こちらの画像はクリエイター向け「クラウド・ファンディング」サイト Kickstarterの有名な成功事例です。

シカゴのデザインスタジオ MINIMAL の Scott Wilson は、Apple の最新型の iPod nano を、腕時計の筐体に収めることを考え、目標額 15000 ドルで Kickstarter にプロジェクトを掲出しました。
下記サイトにアクセスしていただければわかるように、15000 ドルどころか最終的には 13,512 人から $942,578(目標の約63倍、7000万円)を集めるに至りました。
http://www.kickstarter.com/projects/1104350651/tiktok-lunatik-multi-touch-watch-kits
そして、その資金を使って製品化し、現在販売されています。
http://lunatik.com/

今回のナラコンアカデミーでは、そういった個人でできる新しいお金の集め方、クラウド・ファンディングの可能性とそこにある心理について、取り上げます。

詳しい講義内容、今回講師をしていただく山本様のプロフィールは下に記載してあります。

<概要>
●受講費用:2500円(軽食+1ドリンク付、ドリンク追加注文可)
※お願い 飲食物のお持ち込みはご遠慮いただいております。夕食は済ませてお越しください。もしくは、19:00頃にいらっしゃれば会場でお食事をご用意することもできます(おまかせのみ・別料金)
●継続参加割引:2回綴り ¥4500  3回綴り ¥6000
●参加定員:15名様(先着・完全予約制)
※代金は当日現金にてお支払いください。キャンセルは3日前まで可能です。その後はいかなる理由においてもキャンセルはできません。後日お振込みいただくか、お持ちいただくことになります。ただし、他の方に席をお譲りいただくことは可能です。その際は主催者までご一報ください。

●スケジュール
19:30   開場
20:00~  ご講演(約90分)
21:30~  交流会
22:30   解散

<その他・注意事項>
●受講資格などはありません。関連知識をお持ちでなくても、ご講演テーマに対して関心をお持ちの方であれば、どなたでも参加いただけます。また、基本的に好奇心旺盛な社会人のための勉強会ですが、学生の方も参加できます。
●せっかくのカフェでの少人数制講義です。内容はアカデミックですが、インタラクティブな参加型の場にしたいと考えています。疑問点については積極的に質問することにより、多くの知識を吸収していただければ幸いです。
●先生方の善意とご協力によってナラコンアカデミーは開催されております。従いまして、遅刻や過度の私語等のマナー違反はご遠慮くださいますようお願い致します。

@@@@@@

<講義内容>

大勢から少しずつお金を集めて資金調達する「クラウド・ファンディング」のプラットフォームは、2008 年頃からアメリカで広まり、現在代表格である Kickstarter をはじめ、200 近くのサービスがあります。日本でも、今年に入り、クリエイター支援系の CAMPFIRE、社会貢献系の Ready for? 等が始まり、『ガイアの夜明け』をはじめとする TV にも取り上げられ注目を集め始めています。

さて、クラウド・ファンディングとは、ただ単に今までフェイス・トゥ・フェイスで行われていた資金調達活動がオンライン上に移ったものでしょうか?

違います!

  • 一人で何十、何百ものプロジェクトに支援する人
  • 支援をすることで得られる「モノ」目当てで、ショッピング感覚で支援をする人
  • 果ては、自分のところに少しでも支援が欲しいはずのプロジェクト立案者側が、他のプロジェクトの支援をレコメンドする光景まで

そこには明らかに、従来の支援とはまったく違う「心理」があります。
そして、それだからこそ資金を調達したい側にとっても、ただ単に資金を得るだけではない、自分たちのファン・コミュニティを醸成していく可能性があります。

本レクチャーでは、「クラウド・ファンディング」に関して、その歴史やモデル、成立させる心理について、
事例や研究データ、取材結果、さらにはゲーミフィケーションやネットワーク理論等からのヒントも交えてお話いたします。

講師は、オンライン・ゲーム業界で 10 年間 WEB マーケティングを実践した後、大学院アート・マネジメント分野修士課程にてミュージアムとソーシャル・メディア、モバイルでのコミュニケーションを研究、現在、アートとソーシャル・メディア全般に関して実践・研究している山本純子(株式会社アーツ・マーケティング代表/慶應義塾 SFC 研究所上席研究所員(訪問))が務めます。

今、起こりつつある最新の WEB コミュニケーションや資金調達のあり方に関心のある方は、どなたでも歓迎いたします。
少人数を生かして、アットホームな会に出来ればと思います。ふるってご参加ください。

■山本純子プロフィール
(株)アーツ・マーケティング代表/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)/Museum Career Development Network(MCDN)事務局長。

慶應義塾大学美学美術史学専攻卒業。10年間、ゲーム、IT業界において、マーケティング、編集、Webプロデュースなどに携わった後退職。2009年、Webマーケティングやコミュニティ・ビジネスの実績を芸術経営分野に活かすべく、慶応義塾大学大学院アート・マネジメント分野での研究を開始し、株式会社アーツ・マーケティングを設立する。2010年には MCDN 設立、事務局長就任。
2011 年春に修士課程を修了、現在は芸術経営を目指す人への情報提供から Web ビジネス開発、コンテンツ制作まで幅広く行う傍ら、慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)として研究活動を続ける。
専門はは、ミュージアムを中心とした芸術団体/個人のコミュニケーション戦略、クリエイター/アーティストの WEB による資金調達手法等

公式サイト:http://artsmarketing.jp/

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☆参考資料☆
クラウド・ファンディングの海外、国内サイトのまとめページです。
http://avatarwatch.blogspot.com/2011/01/blog-post_29.html
CAMPFIREのFacebookページ
https://www.facebook.com/campfirejp

【イベント告知】1人が、1万人から、1000円ずつ、1000万円を集める――「クラウド・ファンディング」って知っていますかhttp://artsmarketing.jp/wp-content/uploads/2011/10/1012eyecatch-150x150.jpg*arts marketing.jp
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アート好きを寄付者、支援者にする――資金調達戦略の基礎(講演の Key Takeaway)

2 週間ほどお休みしてましたが、またちょっとブログ・モードになります~。

さて、最近このブログでは、クラウド・ファンディング(WEB での小口資金調達)の話をいろいろ書いてたけど、その新しさを明確にするためにも、ずっと今までの資金調達についてもちゃんと知りたいなーと思ってました。

だから、というわけではないんですが……^^;
先週土曜に「アート好きを寄付者、支援者に変える――「ファンドレイジング」の基礎」と称したイベントを開催しました。
講師としては、長年アメリカのオーケストラで資金調達の専門家として働かれて、今は日本ファンドレイジング協会理事を務められている伊藤美歩さん。
このテーマは、ずっと取り上げたいなとは思ってたので、まあタイミングが合ったというわけで。

伊藤さんは、実際にウォルト・ディズニー・ホール建設時の大口資金調達等、「正統派資金調達戦略」をみっちり実践された方で、かつ今、日本でも資金調達の概念や手法をいろいろレクチャー、コンサルティングされていることもあり、ものすごーく勉強になりました。
かつ、私がなんとなく「そんな感じ…?」と思っていた、クラウド・ファンディングとの違い=小口の資金調達が WEB でシステム化されただけではない可能性も、かなり明確になってきました。

※以前も、ここらへんのエントリで違いを書いてみたりしています。
今回いろいろ勉強できたことで、深めたり、訂正したりすることがあるかもなあ。

クラウド・ファンディングと今までの支援の決定的な違い
「こちら側」が見えないと人は動かない―クラウド・ファンディングと今までの支援の決定的な違い(2)

なので、今回はまず、伊藤さんのレクチャーから学んだ、「(いわゆる従来の)資金調達戦略の基本の基本」を自分なりにまとめておこうと思います。
(知識や情報はすべて伊藤さんレクチャーからのものですが、自分なりのまとめ、なので若干私の解釈も入っており、文責はすべて私にあります)
そこから、「クラウド・ファンディングとの関連」につなげるさわりのところまで、今回書けたらなと。

事前計画&関係構築の時間を十分とることがものすごーく重要

しょっぱなからすごく大雑把に、「資金調達」とは何をすることか、を言ってしまうと、それは

  • 団体のもつ夢や使命を叶えるために
  • ファンになってもらえそうな人
  • 熱烈なファンになってもらい
  • 金銭支援をしてもらうこと
  • そして支援し続けてもらうこと

ということ。

まず、新規寄付者を増やすためには「ファンになってもらえそうな人に」というポイントが重要で、だから

  • ファンになってくれそうな人をデータベース化する「潜在寄付者リスト作成」をしつつ
  • 寄付がしやすいような「寄付の受け容れ体制」の準備をし(※1)
  • 彼らへアプローチし、少しずつ関係を構築していく

等がすごく大事なステップになる。

つまり、(レクチャー中にも「プラン、プラン、そしてプラン」と強調されてましたが)「事前計画」と「(寄付依頼までの)関係構築」の時間を十分にとる必要があるわけです。

Business Planning with Plan-Too
Business Planning with Plan-Too / plantoo47
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
レクチャーでは 13 ステップからなる「ファンドレイジング・サイクル」が紹介されましたが、13 ステップのうち 9 ステップが「計画」に関わるもので、「寄付依頼」というアクションは最後から 2 つめ、12 ステップ目にようやく登場するのですね。
寄付を頼む前に、大口だとだいたい 7~12回ぐらいコンタクトをとるんだとか。

小口の場合、また日本はもう少し少ないコンタクト数でいく場合が多いそうですが、それにしても「寄付」というのは膨大な準備とほぼ個人対個人の長いコミュニケーション時間の集大成としてあるものなのだなあと感心しました。

潜在寄付者は「金銭能力」×「関係の深さ」でマトリクス化する

さて、伊藤さんは「相手のことを知らないままに寄付依頼をするのは不可能!」と言い切っておられましたが、資金調達戦略の中でも、潜在寄付者の洗い出しとリサーチ、データベース化は大きな肝のひとつとなります。

では、「潜在寄付者」とは誰なのか。
レクチャーの中で、「潜在寄付者」としてあげられていた例は下記のような人たちでした。

  1. まず現在の関係者 ――理事、スタッフ等
  2. そして団体に積極的に関わってくれている人たち ――イベントへの参加者、定期会員、ボランティア。過去の寄付者や関係者
  3. (2)よりかは薄いが団体と関係がある人たち ――(1)(2)の家族、友人、知人。取引先。ブログ、ツイッター・フォロワー等
  4. その他 ――地域住民、自治体、他 NPO の寄付者等

関係の濃い薄いはありますが「なんらか関係がある人」と言えるかもしれないですね。
だから、逆に言えば「なんらか関係がある人」を日常的に少しでも増やしていくというのも大事。

もうひとつ、まったく関係がないけれども、いわゆる「お金を持っている人たち」が「なんらか関係がある人」となるよう仕込んでいくのもとても重要で、そのために関心を示してくれそうな企業や経営者、有名人等を見つけるために、ニュースやインタビュー等を日々チェックするとのこと。

これらでピックアップされた「潜在寄付者」たちを、「金銭能力 高→低 3 段階」と「団体との関係の深さ 大→小 3 段階」、計 9 つのマトリクスにカテゴリ分けします。(※3)
このうち、「金銭能力」の高低はこちらではどうしようもないけれども、「関係の深さ」の大小はこちらのアプローチ次第なので、ここをどう「大」に近づけていくかを、カテゴリごとに作戦をたてていく。

たとえば、パンフレット送付から始まって、活動への参加の案内やアンケートのお願い、パーティの実施、委員会/理事会への参加要請等。

一例として紹介してくださったのは LA フィルハーモニー在籍時に、オーケストラ自身に関心がなかったお金持ち(金銭能力高×関係の深さ低)から最終的に 10 億寄付してもらった時のエピソードで、これはそもそも、彼が会社を売却したというニュースが発端となっているとか。
ニュースに関心を持って、彼の情報を収集していくとなんとお兄さんが弦楽器の奏者だったとのこと。
LA フィル側は彼を「潜在(大口)寄付者」とみなし、コンサートへの招待等地道に関係を築いて、最終的には10億円の寄付にいたったそうな。

これは、先程あげた「ニュースやインタビューで企業や経営者を~」というパターンだけど、とにかくこういうプロセスを資金調達部門は年がら年中実施しているというわけです。

最後に、一番重要なのは一度寄付してくれた人たちに再度支援をお願いし、リピーター支援者を増やしていくこと。(新規を獲得するには支援経験者をリピートさせる 5 倍の労力がかかる)
「寄付者ピラミッド」というのがあるのですが、

 潜在寄付者を、

最初の寄付
→リピート寄付
→大口寄付
→基金への寄付
→遺贈

と、大口の寄付者に育てていくことが、資金調達専門家=ファンドレイザーの大きな役割となります。

クラウド・ファンディングは小口寄付者のハードルを低くしただけか

以上が、レクチャー内容の一部をざっとおさらいしたものです。
抜け落ちているところがわんさかあるのですが(※3)、資金調達をするには、いかに戦略が必要か、そしてそれはどういった種類なのか、がなんとなくまとめられていればいいのだけど(^^;)

もっと資金調達について知りたい!という方は、(※4)に伊藤さんからオススメの参考書籍を書いておきますので、ご参考になってください。

さて。次回からは、クラウド・ファンディングとの関連を考えてみたいと思います。

今日書いた古くからの正統派な「資金調達」、このプロセスの特徴をすごく大まかにいうと、

  • 寄付者になってもらう肝は「団体の熱烈なファン」になってもらうこと
  • 「熱烈なファン」になってもらうためには、事前計画と関係構築がとても大事
  • その「熱烈なファン」候補は、団体となんらか関係がある人である。(「なんらか関係がある人」にする、という努力も大きい)
  • そして、初回寄付者や小口寄付者を、リピート寄付者、大口寄付者に育てていくところまでが資金調達者の役割

と言えるのではないかなと思います。

かたや、
クラウド・ファンディングとは、ざっくりいえば、WEB 上での小口の資金調達手法ですので、先に紹介した「寄付者ピラミッド」の中では、「First-Time Givers」、せいぜい「First and Renewal Gift Donors」と言えます。

WEB とオンライン決済の発達により寄付へのハードルが下がり、今までより小口寄付がより多くの人から、簡単に集めやすくなって、「小口寄付者」の量が増えた。
しかも、寄付活動がしやすい団体とかじゃない個人とかも、資金調達活動が容易にできるようになった。

そうとも言えるでしょうし、実際、そう捉えている人がすごく多いと思います。私もこんなに調べ始めるまではそう思ってましたから^^;
そして、これだけで、クラウド・ファンディングの存在意義とは非常に大きいものだと思います。

しかし、私はこれまでも何回か触れましたが、今はそれ以上の可能性をなんとなく感じています。

そのヒントとなる引用を、社会的ネットワークに関する書籍から 2 つほどして、次回に続きたいと思います。

こうした過去を振り返ると、我々が手にした新しいツールは昔からの習慣が進歩したものだと言えないこともないが、これは正しくもあり、間違いでもある。
確かに進歩には違いない。
しかし、この進歩はあまりに深遠なため、新しい効果を作り出しているのだ。
哲学者はしばしば、程度の違い(同じものだが量が違う)と種類の違い(まったく新しいもの)を区別して考える。
我々が今日目撃しているのは共有における程度の違いなのだが、それがあまりに巨大なため、質の違いになってしまっているのだ

 

古いモデルの集団化行動では、小さいことを気にかけない人々を説得し、気にかけるよう持っていく必要があった。
(中略)
今までの集団行動において、非常に強いモチベーションを持った一握りの人々と動機の弱い大多数、という図式はフラストレーションの原因だった。
頭に血が上った人々は、なぜ一般層が事をもっと気にしないのかいぶかしむ。
一般層は、彼らがなぜそんなに熱くなるのか分からない。
しかし今日では熱狂的な人々は、あまり熱心でない層を彼らのような活動家に変えることなく、有効な戦力にする仕組みを作ることができるのだ。
(共に、クレイ・シャーキー『みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす』(筑摩書房/2010 年翻訳)より)

今週は、連休で火曜朝更新とちょっと不規則になっちゃっいましたが、スケジュールの都合上、次回は金曜更新かな。
その前に、今月10月25日(火)に麻布十番のカフェで話させていただくレクチャーの告知を今晩か明日朝にでもしようと思います。(告知するするいってしてませんでしたが、今回こそします!!)

(※1)
銀行やクレジットカードの引き落とし、ウェブや携帯での決済等 寄付者にとって利便性が高いシステムを作ること。
と同時に、クレジットカードより銀行引き落としの方が継続率が高い(クレカは更新時や解約があるけど、銀行口座はそうそう変えないため)ため、そちらに誘導するようなテクニックも必要だろう。

(※2)
金銭能力は名刺等で推測、関係の深さは団体との接点の多さ等で判断

(※3)
イベント時の実況ツイートはこちらにまとまっていますので、ご参考になさってくださいー
伊藤さんのレクチャー他、実例としてのシカゴ現代美術館の資金調達の紹介、質疑応答含めたトークなどいろいろあります。

10月8日第七回定期勉強会「アート好きを寄付者、支援者に変える――「ファンドレイジング」の基礎」まとめ

(※4)
伊藤さんより、ファンドレイジング参考サイト、書籍等

日本ファンドレイジング協会
寄付白書〈2010〉―GIVING JAPAN 2010
「ファンドレイジングが社会を変える」
「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付
芸術団体のためのファンドレイジング・ハンドブック~個人サポーター獲得を目指して~

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音楽/映像分野でのクラウド・ファンディング変遷[インフォグラフィックス有り]

うははー、タイトルに「インフォグラフィックス有り」って一度やってみたかったのですよね~(笑)なんとなく流行りっぽくて(笑)
といっても、紹介するのは最後です。しかも別に私が作ったやつではありません。ごめんなさい

もとい。
前回は、クラウド・ファンディングに至るまでの、マイクロ・ファイナンスからの流れをざっと見てみましたが。

マイクロ・ファイナンスからクラウド・ファンディングまでの変遷

チャリティの分野では、インターネット以前から長くあった概念であること、
一言で「みんなからお金を集める」といっても、支援からビジネスまで、寄付、融資、投資といろんなスタイルが、ここ数年ネット上で立ち上がっておるなあと。

今回は、クリエイティブ分野に特化して、クラウド・ファンディングのマイル・ストーンとなる事例を2つ 3 つみていこうかなっと思います。

Google 以前のネットで巻き起こったムーブメント

音楽分野で、クラウド・ファンディングを活用して成功例を出した草分けは、Marillion というイギリスのプログレッシブ・ロック・バンドと言われています。
82 年にメジャー・デビューしたバンドで商業的にも一定の評価も受けたようですが、時代的にはもうプログレッシブ・ロックは下火。90 年代後半には、メジャー・レーベルとの契約も切れ、苦境に立たされたようです。
そして 97 年、ツアーを開始したものの、アメリカへは行けない……という事態になった。

その時に立ち上がったのが、アメリカにいる彼らのファンでした。
アメリカでのツアーを実現するために、インターネットを通じて 6 万ドルを集めたのです。

praying audience [the go! team]
praying audience [the go! team] / f_mafra
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インターネット業界において 97 年がどういう時代だったかというと、94 年に Yahoo!、amazon、ebay が登場したばかり、なんとまだ Google は誕生していない(Google が始まったのは 98 年)、そんな時代ですよ、奥さん!

ネットでの検索と情報受信というスタイルがようやく広まりつつある時代にあって、ようやったなと今の感覚では思いますが、逆に言えば、前回のエントリで書いたように、チャリティ分野では昔からあった「少額を多数から集める」手法がインターネットにはすごく親和性が高く、すぐに適用されたと言えるかもしれません。

ちなみに、これはバンド側が始めたわけではなく、ファンたちによる自然発生的なムーブメントですが、
これで味をしめた? Marillion は、その後メジャー・レーベルと再契約した後も 2001 年、2004 年、2008 年リリースのアルバムをクラウド・ファンディングで資金を集めて作り、今も活動を続けているようです。

本格化するのは 2000 年代中盤から

とはいえ、やはりクリエイティブ分野含め広くクラウド・ファンディングに注目が集まるのは、21 世紀以降。
前回取り上げた開発途上国支援のためのクラウド・ファンディング・プラットフォーム Kiva が出来たのが 2005 年、ソーシャル・レンディングは 2006 年からですね。

映像分野のクラウド・ファンディング事例としては、2004 年のフランスのドキュメンタリー『Demain la Veille (Waiting for Yesterday)』がはしりのようです。これは、もちろん「ファンから自然発生」ではなく、フランス人起業家とプロデューサーがネットで支援を呼びかけ、制作資金として 5 万ドルを獲得しました。

そして、『Demain la Veille (Waiting for Yesterday)』の半年後には、Spanner Films が気候変動を扱ったドキュメンタリー『The age of stupid』の制作資金をクラウド・ファンディングで集めるプロジェクトを開始します。

これは、支払った額によって見返りを決めるという KS 等でおなじみのスタイルに限りなく近い形として提案されました。
4,999 ポンドまでが「寄付」でクレジットなどが約束され、5,000 ポンド以上になると「投資」として扱われ、額に応じて利益からのリターンがあります。

※Spanner Films 公式 “The age of stupid” HOW TO CROWD FUND YOUR FILM より

このプロジェクトは、2009 年公開までの 5 年間続き、合計 90 万ポンド!集めたそうです。
制作費、宣伝費はここからまかなわれ、リリース後 10 年間、スタッフ(制作時はかなり低賃金だった模様)と投資者は年に 1 度配当をもらうことになっています。

これは、大成功の部類に入ると思います。
現に、エグゼクティブ・プロデューサーであった Emily James は次回作もクラウド・ファンディングで資金調達をしています。

ちなみに、これらのプロジェクトが始まった 2004 年と言えば Wikipedia(2001 年)、ブログ(2002 年頃)を経て、Facebook が始まった年。(日本では mixi や gree がスタートしました)
後に大ブームとなった “Web 2.0″ という概念が提唱された年でもあります。翌 2005 年には youtube も始まりました。(てか、そこまで youtube がなかったなんて……今となってはほんと信じられないすね)
それまでの「検索/受信」中心のネットから「発信/共有」に切り替わったターニング・ポイントの時期だといえるでしょう。
少し横道にそれますが、このような大掛かりな「資金調達」ではなく、もう少しカジュアルに、個人が「気に入ったら、少しお金払って」と Web で募る動き=以前もエントリした(※1)マイクロ・パトロネージ(投げ銭)にトライする人が増えてきたのもこの時期。

欧米圏では Jason Kottle という 1 デザイナーが、会社を辞め、「フルタイム・ブロガー」としてやっていくために読者からお金を集め始めたのが、マイクロ・パトロネージの先駆けとされているようです。

いろんな人から少しずつお金を集める概念自体は、前エントリでも触れたようにチャリティの分野ではすごく昔むかしからのものだけれど、ネット環境やオンライン上での安全で手軽なお金のやりとりが整備されてきたため、ぐぐっと適用範囲を広めた、それが 2005 年前後だったということでしょう。

そして、「プラットフォーム・フェイズ 2」へ?

さて、このような流れを経て、クリエイティブ系のクラウド・ファンディングのプラットフォームが本格的に登場するのが 2008 年頃です。

  • 情熱的なファンが自然発生的に始めた動きがやがて大きな渦となった資金集め”ムーブメント”
  • 長期間をかけ、寄付と投資をうまく組み合わせて行われた調達活動
  • はたまた、個人が仕掛ける、ちゃりんちゃりんと小銭を入れるネット上募金箱

今までみてきた、このようなクラウド・ファンディングを、一段次のフェーズに移らせたのがこのプラットフォーム化であり、私はそこが可能にしたものがすごく重要で面白いと思います。
んー資金を調達したいプラットフォーム自体はもう少し前からあるので(たとえばクリエイティブ系ではないけど 2001 年からの JustGiving など)、プラットフォームのフェーズ 2 といったところでしょうか…

まず、プラットフォーム化したことで、決済などのハードルがなくなり、クラウド・ファンディングに挑戦できる人、団体の数が飛躍的に増えたことはたしかでしょう。(※2)
ここまでは「フェーズ 1」のプラットフォーム。

私が思う「フェーズ 2」の特徴をざっくり言うと、今 KS がとっている「(見返りとしてのモノやサービスを)購入型」「期間限定/0 円か、全部もらえるか=フラッシュ・マーケティング型」のプラットフォームということ。
※そういや、フラッシュ・マーケティングの代名詞グルーポン(この会社と、フラッシュ・マーケティング自体には、最近、かなりミソがついていますが。。)グがスタートしたのは 2008 年ですね。

このあたりのエントリでさんざん書いていますが、

「少額×大人数」が「多額×少人数」に勝つ資金調達コミュニティ
クラウド・ファンディングと今までの支援の決定的な違い
「こちら側」が見えないと人は動かない―クラウド・ファンディングと今までの支援の決定的な違い(2)
Kickstarter は「支援」ではなく「旅」のプラットフォームである

少々誤解をうむことを承知で乱暴に言って見れば、それまでその人やプロジェクトに特に思い入れがない人たち(アメリカの Marillion のファンと違って!)も、結果的には支援している、というのが、「プラットフォーム フェーズ 2」の面白さだと思います。
そのキーワードとなるかな、と今のところ思っているのは、「ゲーム化」とか「権利」という言葉。

board game night
board game night / gcfairch
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
やっぱり、個別でプロジェクト・サイト立ち上げて集めるのでも、決済システムとしてのプラットフォームでもだめなんだよなああ。あ、全然だめじゃなくてすばらしいんですけど(笑)、従来の支援以上の広がりがなくて、私としては面白さや可能性が低いんじゃないかなって思うんです。

うむ。
私、これまであいまいにいっしょくたにしてたけど、今こうやって書きながら、改めて自分が「クラウド・ファンディング」そのものというよりも、クラウド・ファンディングの「KS 型のプラットフォーム」、それが生み出す人々の行動に関心があるのだというのがはっきりわかりました(笑)

なんて、書きながら「そうか」と自分で気づいて、それを書いて、という状態なので、話がそれて&まとまってない文章でごめんなさい(汗)

や、や、今回書きたかったことは、クリエイティブ分野でもネット普及期前から、クラウド・ファンディングへ至らせる需要はあったよ、、ということでした。
それが、システムが整ってきたことで、実施する人、プロジェクト数も、支援する人も、動くお金も、ここ 2-3 年で急激に増えてきているということ。

フェイズ2 云々という話は、これからも相当書いていく(&今までも触れている)と思うので、今回はこのあたりで。

最後に、今日書いたような事例も掲載されているクラウド・ファンディング関連のインフォグラフィックがあるので、それを紹介しておきます。
「KICKSTARTER : The science of crowdfunding」というもので、KS の仕組みや実績とともにクラウド・ファンディングの簡単な歴史がのっています。
Kickstarter に毎月 110 万人が訪問していること、年代ごとには 35 歳~44 歳の層が一番多いこと、、などのデータもありますね。
画像がすごく大きいので、こちらのリンクをみてみてください。

KICKSTARTER : The science of crowdfunding

さてさて、次回はなにかこかな。クラウド・ファンディング関連も、芸術団体とソーシャル・メディア関連もまだまだいろいろネタはあるので、少し考えます!

※次回更新……9.30(金)はちょっと難しそうなので一回お休み、10.3 (月)8時にアップしまーす!!

※[10.2(日)追記]
うーん、明日更新予定だったけど、ちょっと今週いっぱい更新が難しくなってきた……
というわけで、一週間ブログお休みします。10日の月曜は祝日なので、10.11(火曜)から復活ということで。
(あ、一応、このブログ月・水・金8時更新を目指しています。。)

先月先々月も第一週書けなかったし、三週間更新して、一週間は休むとかがいいサイクルなのかもしれないなあ。 ほよよ~

(※1)
アーティストへの投げ銭システムは成功するか?――”Art Micro-Patronage” の場合 

(※2)
本文中にも書いたとおり、”The age of stupid” のエグゼクティブ・プロデューサー、Emily James は次回作の資金調達のためのクラウド・ファンディングも、手数料をとられるのが嫌で(その気持ちもすごいわかる笑)自前で行っていますが、「自分たちでやるのは、想像以上に大変」と言っています。

音楽/映像分野でのクラウド・ファンディング変遷[インフォグラフィックス有り]http://artsmarketing.jp/wp-content/uploads/2011/09/0928eyecatch-150x150.jpg*arts marketing.jp
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マイクロ・ファイナンスからクラウド・ファンディングまでの変遷

これまでも Kickstarter の話を中心にクラウド・ファンディングの話を書いていましたが、マイクロ・ファイナンスとか、ソーシャル・レンディングとか、いろんな似たようなワードがあるんですよね。
そのあたりを、自分自身の整理のためにも一度ちゃんとまとめたいな&私の関心時はクラウド・ファンディングにあるというところを書きたいと考えていました。

そんな折、先日、mashable にクラウド・ファンディングへの進化を振り返る記事を見つけたので、今回はこれを元に「マイクロ・ファイナンス」誕生から「クラウド・ファンディング」登場までの流れを簡単に紹介しよーかなーと思います。

■The History & Evolution of Crowdfunding

始まりはマイクロ・ファイナンスから

いわゆる今までの「銀行から信用でお金を借りる」という世界の中に、「少額で」というキーワードが入って注目されたのは、ムハマド・ユヌス氏によるグラミン銀行でしょう。「少額の融資=マイクロ・ファイナンス」ですね。
このあたりは専門外ですので通り一遍のことを書きますが、一般の銀行からお金を借りることのできない貧困層に対して、彼らが事業を立ち上げたり、生活を支える基盤とするための少額のお金を比較的低金利、無担保で融資するシステムです。

グラミン銀行は、このマイクロ・ファイナンス・システムの元祖と言われており、バングラディシュで多くの貧困層を救ったとして創始者のユヌス氏は 2006 年にノーベル平和賞も受賞していますが(批判もあるようですが、ここでは割愛)、彼がグラミン銀行プロジェクトを始めたのは 1976 年だそうです。(1983 年に独立銀行に) ずいぶんと昔からの概念ですね

マイクロ・ファイナンスを WEB に、世界から融資を募る ―― マイクロ・レンディング

その概念を、ネットに落とし込んだのが、2005 年に立ち上がったマイクロ・ファイナンス・サイト Kiva です。
日本語サイトもあります。

Kiva
Kiva JAPAN


Kiva では、発展途上国のマイクロ・ファイナンス機関と提携して、融資を求めている発展途上国の起業家たち―羊飼いからパン職人、食堂経営まで―の情報を集めネットに掲載しています。お金を出そうという人たちは、これぞという案件に 25 ドルから融資可能
定期的な返済が前提であり(ただし、利子はない)、都度の報告もある。
2010 年は9月現在で返済率は 98 % と、リスクはあれどもそこそこに安定したシステムとなっているようです。

mashable の記事では Kiva を「マイクロ・レンディング」としています。
が、まあ、厳密にマイクロ・ファイナンスや次に書く、ピア・トゥ・ピア・レンディングと分けられて使っているわけではないと思います。

グラミン銀行にせよ Kiva にせよ、貧しい人々の「生活を運営する能力」のために融資するという発想や、融資する側としても、寄付した一回きりではなく、返済されるまで彼らがどのようにそのお金を使っているのかを把握するという中長期的なつきあいになるところが、従来の「寄付」とは違った新しい支援の形として注目され、今はあらゆる同種サービスがあるようです。

銀行を頼らない。少額多数の融資サイト登場ーピア・トゥ・ピア・レンディング

ここまでは、主に発展途上国の貧困層に対する支援の形としての「少額融資」でした。

そうではなく、普通にビジネスを興したい人等に対し、ネットを通じて少額で融資できるサイトも同時期に登場します。
2006 年ロウンチの Prosper.com や 2007 年ロウンチの LendingClub.com です。
mashable の記事曰く、Prosper.com がアメリカで最初の「ピア・トゥ・ピア・レンディング」サイトだとか。

両方とも、初めて知ったサイトで、具体的にはどのように利用されているのか見られていませんが、事業資金だけでなく、奨学金の返済とかそういうことへの資金集めにも使えるようです。

こちらは、お金を貸した者にリターンがあります。どちらもだいたい 6~10 % 前後。バカ儲けができるわけではないけど、一か八かな投資でもないので、手堅い運用ができる。
お金を借りたい方からしたら、銀行で借りるより利率が抑えられることと(どちらも 6% 強)、信用審査等の面でハードルが低い/スピードが速いことが利点。

アメリカでは、借りる側の銀行への不信感、貸す側の自分の資産へのリスク管理意識と相まって成長している模様。
現在までに、 Prosper.com は 255 万ドル、LendingClub.com は 353 万ドルの貸し付けを行なっているみたいです。

ソーシャル・レンディングとも言うらしいのですが、私がみた中ではこの記事に詳しいです。
(こちらの記事では、上記の Kiva もピア・トゥ・ピア・レンディングのサービスとして扱っています)

個人が気軽にベンチャー投資 金融サービスもソーシャル化が進む

一つのアイディア実現のためにお金を募る――クラウド・ファンディング

んでもって、クラウド・ファンディングです。
これは、起業を始めとするアイディア実現への「投資」を、WEB を通じて少人数多額から集めるもの。

2008 年に IndieGoGo がロウンチされていますが、やはり、Kickstarter が立ち上がった 2009 年が「クラウド・ファンディング元年だった模様。

上記の記事後半に、クラウド・ファンディング・サイトが紹介されています。やはり、クリエイティブ関係は相性がいいようで、ビジネス関連か、クリエイティブ関連か、という感じですね。
Kickstarter は投資の見返りはお金ではなくモノや権利、サービスですが、そうではなく配当金がくるタイプのサービスもあります。

特に KS がどれだけ盛り上がっているか、、は今までの数々のエントリをみていただければと思いますw

※クラウド・ファンディング関連最初のエントリ
Kickstarter は2年でどれだけクリエイターを助けたか
※クラウド・ファンディング関連記事一覧 
記事一覧 

——————
ざっとごくごく簡単に振り返って見ましたが、
「少額×大人数」でお金を集める WEB サービスは、2005 年に Kiva がスタートして以降 6 年の間に 樹の幹が伸びるようにさまざまな方向へ、多くのサービスが産み落とされてるのがわかりますねー。
開発途上国への寄付に変わる形の支援から、銀行に変わる融資の選択肢、そしてする側もされる側も大きく門戸を開く投資システムへと、どんどんビジネス色が強くなっているのも面白い。
(Kiva は NPO だけど、Kickstarter は営利だよなとか)

どれも、WEB がこれだけ発達・普及したからうまれた素晴らしい可能性だと思いますが、
その中でもやっぱり私は、お金じゃないけど見返りがあるタイプのクラウド・ファンディング・サービスに対する関心が強いです。
それは、私がファイナンスの視点ではなく、WEB コミュニティという視点からみてるからだと思うけど。

あとはやっぱり、クリエイティブ系の人たちが生きていくひとつの大きな選択肢になるといいないうこと。

というわけで次回は、音楽や映画等の世界でのクラウド・ファンディングの歴史みたいなのをみてみたいと思いますよ。

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影響力を持つ(ミュージアム)アカウントになるには――Klout からみる WEB コミュニケーション・スタイル(2)

昨日の続きです。

前エントリでは、
ミュージアムの WEB コミュニケーション・スタイルを探るひとつのヒントとして、SNS 等での影響力を測るツール「Klout」で、国内外の主なミュージアム 85 館の「Klout スコア」および、オンライン上での行動のパターンである「Klout スタイル」を調べてみました。。

あのミュージアムのスコアはいくつ?――Klout からみる WEB コミュニケーション・スタイル(1)

調べたミュージアムのスコアとスタイル詳細と、スコアごとの傾向を書くだけで前回は時間切れになってしまいましたが、
今エントリでは、それらの情報を、簡単にマトリクスに当てはめてみた図を紹介するところから始めます。

一番多いのは「Specialist」スタイル

ミュージアム 85 館のスコアとスタイル他の関連を、前エントリで紹介した Klout スタイルのマトリクスにあてはめたのが下記の図です。


見方を説明します。

まず、縦 4 マス×横 4 マス=16の Klout スタイルに分かれていますが、各スタイルの左上に大きく書いてある数字が、このスタイルにあてはまるミュージアムの Klout スコア平均です。
その横にあるのが、館の数
下の「Follower」の左にある数字が、同じくこのスタイルにあてはまるミュージアムの Twitter フォロワー平均の概数で、
「/ 日」の横にあるのが、一日の平均 Twitter つぶやき数です。

Klout は、Twitter 以外の SNS もみていますが、一番データが手っ取り早くわかるのが Twitter だったので参考までに載せておきました。

これをみると、まず、ボリューム・ゾーンが青枠で囲った右下、「特化した話題を創造する」スタイルである「Specialist」と「Networker」にあることがわかります。

この 2 つのスタイルの概要はこんな感じ。

■Specialist

  • 専門分野の中での発言力がある
  • 発信する情報は特定のトピックや業界に集中している

■Networker

  • 誰とネットワークを構築していくか、そして、自分の「オーディエンス」に共有すべき重要な情報は何かを知っている
  • フォロワーのために自分の持ちえるネットワークを提供する

より話題のフォーカス度が高い Specialist の方が、スコア平均が高くなってますね。
日本のミュージアムの中でも、スコアの高い森美術館やワタリウム美術館等多くのミュージアムが Specialist 枠に入っています。

まあ、ミュージアムにはアートという専門分野に関して自らが発信源となる情報が多くあり、それらをまずは関心のある人たちに提供していくことになるので、「Specialist」スタイルになるのは当然かもしれません。

が、実は、これはミュージアムに限らず、WEB サービスを比較的よく活用・利用している多くの人・団体のアカウントがここに当てはまるようです。

詳しくは英語を読んで欲しいのですが、ざっくりと説明をすると、普通に使われている一般的なtwitterアカウントは、たいてい右下の方に分類されます。そして、あんまり使っていないアカウントや、死んでるアカウントは左下のほうです。ほとんどのアカウントはこの下半分に収まると思います。内輪でめちゃくちゃ使っている人とか、特定の情報をガンガン流しまくっている人は、右下の「Specialist」に分類されていることが多いです。

――klout指数の全容(Twitterをはじめとするソーシャルメディアにおける影響力の指標)より

つまり、まじめにツイッターを利用する意思とリソースのあるミュージアムは、まずここに該当していくことが想定されます。

そして、引用にも書いてあるとおり、まだ WEB でのコミュニケーションに慣れていないアカウントは、左下の第四象限にあるスタイルに配置されていくんですね。今回はそれほど多くはありませんでした。

ちなみに、仮にここに分類されてしまっても、これからいくらでもスタイルもスコアも変えていけるので、大丈夫です。なにせ、ルーヴルやオルセー、ウフッツィなど、まだ Twitter を始めていないミュージアムもありますから!!

「頑張って広報している」から頭ひとつ抜けたミュージアム・アカウント 3 つのタイプ

さて、まずは
「これから WEB でのコミュニケーションをとっていくぞ、まずは展覧会やイベントの広報やそれに付随する情報を発信していくか」と、ある程度定期的に twitter や Facebook 等の更新をまじめに始めたミュージアム・アカウントは、「Specialist」「Networker」に分類されていくらしい、というのが見えてきました。

実際、このスタイルに到達するまでアカウントを育てていくのも大変だと思うので、まずはここにきっちり入るよう、コンスタントに自分たちの情報を流していき、関心をもってくれる人たちときちんとコミュニケーションをとっていくこと目標にしてよいと思います。

でも、ミュージアム・アカウントが「ファンの人のための情報発信」を超え、マトリクスの下半分ではなく、上半分になる――さらに影響力を高めていくことも可能であること、そしてその場合のいくつかの方向性を、最初に示した図は表わしています。

(…)上半分はというと、左上の方は情報拡散を行い、それをRTされることが多い人が分類されます。そして右上の方は、その拡散される情報自体を自ら作り出しているような人が分類されます。アーティストとか、芸能人でも有名所とかは右上の「Celebrity」に分類され、有名な経営者とかは「Thought Leader」に分類されていることが多いというのが、僕が今まで見てきた中で感じることです。

――klout指数の全容(Twitterをはじめとするソーシャルメディアにおける影響力の指標)より

では、左下のボリュームゾーンから飛び出して、さらに影響力をもったミュージアム・アカウントはどういったスタイルへ進んでいるか。
大きく分けて、「Thought Leader」「Pundit」「Broadcaster」の 3 種類に分かれていきます。

「Thought Leader」と「Pundit」は「幅広い話題を創造する」スタイルの第一象限
「Broadcaster」は、「幅広い話題を集め拡げる」スタイル第二象限ですね。

その中でも、Pundit は平均スコアもずば抜けて高く、ミュージアム・アカウントが持ちえる影響力としては最高峰のスタイルなのかもしれません。
(逆にいえば、やっぱり、「影響力最大」である Celeblity にはミュージアムはなれないのかなあー。)

■Pundit

  • ニュースを共有するだけでなくニュースを作り出す人
  • 発信した意見は広く広まり、信頼性が高い
  • 業界内のリーダーとして認識されている

ちなみに、ここに該当するミュージアムは下記の 5 館です。

  • アムステルダム市立美術館
  • アンディ・ウォーホル美術館
  • ソロモン・R・グッゲンハイム美術館
  • テート
  • ニューヨーク近代美術館(MoMA)

グッゲンハイム、テート、MoMA あたりはもう別格でしょう、というのと、フォロワー36万いるアンディ・ウォーホル美もちょっと手が届かないかな、、という感じだけど(これはこれで、一人のアーティストのミュージアムがこれだけ影響力があるっていうのも興味をそそりますが)、面白いのはアムステルダム市立美術館。
ツイッターのフォロワーだけでいうと、現時点で 1 万弱で、スコアも 51 とごくごく平均的なところです。日本のミュージアムで同程度~1万以上のフォロワーを持つところはいくつかあります。それほど、NY やロンドンに比べたら観光客の数もかなり少ないでしょう。

なんでアムステルダム市立美術館が、Pundit なのか…?というのは宿題その1にしたいですが、データをみた限りでは

  • ツイート数が平均より多い(4.4/日)
  •  英語で発信している

というところにもしかしたらヒントがあるのかも、と思ってます。

さて、Pundit に次いでスコアが高いのが「Broadcaster」。

■Broadcaster

  • すばらしいコンテンツを勢いよく広める人
  • 業界内の基本的な情報源である
  • 多くの多様な人たちが、発信するコンテンツに価値をおいている

このスタイルには

  • 自然史博物館
  • ホイットニー美術館
  • ポール・ゲッティ美術館
  • ポンピドゥー・センター

の 4 館が該当。
どれももちろん世界的にに超有名なミュージアムであり、情報の拡大を得意とするスタイルなだけあって、フォロワーもすべて、万、十万単位ですね。つぶやく頻度も他と比べて多い。

ここで注目したいののはポンピドゥ・センター
フォロワー数は 2万以上ありますが、実は日本の森美術館もこのぐらいのフォロワーがいます。加えて、先のアムステルダム市立美術館とは逆に英語発信でなくフランス語発信

「マトリクスの上半分」に行くには、どうしてもフォロワー数などの「量」も必要で、そうなるとどうしても英語でないアカウントはそれだけ非常にハードルがあり、だからポンピドゥもその知名度と比較するとフォロワー数は少ないともいえるんですが、影響力のスタイルは「Broadcaster」なんですよねー
そして確かに、スコアの詳細で「拡散力(amplification)」の値をみると、他 3 館よりも高いスコアになっています。
たぶん、提供する情報などの内容が独特だったりするんでしょう。こちらも宿題 2 です。

そして、3 方向のうち、一番館数が多く、スコアも平均 50 台で「マトリクス上半分」のボリューム・ゾーンとなっているのが「Thought Leader

■Thought Leader

  • 業界内の思考をひっぱるリーダーである
  • 周囲からは、関連ニュースを教えてくれる人というだけでなく、ご意見番としても注目されている
  • 日々の動向を理解するために必要とされている

スミソニアン博物館や大英博物館など、最大手のミュージアムもあるけど、フォロワー数数千のものも入ってきてるし、ベルギー、オーストラリア、スペインなどのミュージアムもある。
データを見ているだけでは Pundit との違いがよくわからないのだけど、、
Pundit と Thought Leader 各 1 館ずつ似てる ミュージアムをピックアップして、ツイッターや Facebook ファンページみてみるとなんかわかるかな。これは宿題 3 ですね。

広く影響力を持ちたいミュージアムが目指す 2 つの方向性

以上、
Klout スコアとツイッターのデータから、「平均的なミュージアム・アカウント」よりも影響力をもったミュージアム・アカウントはどのようなスタイルなのかをみてみました。

これにより、広報としてちゃんとしたアカウントである、という基本をクリアしたら、

  • 業界等に対する館の意見や提案を発信していく「Pundit」「Thought Leader」タイプ
  • 自分の館以外の情報やトレンド等も広く集め、発信していく「Broadcast」タイプ

のどちらかを目指していくのが、オンライン上で影響力を強めていく方向性なのではないか、というのがぼんやり見えてきたのではないでしょうか。
これって、以前書いた「ブランド・ジャーナリズム」の話につながってますよね。。

ソーシャル・メディアで「いかにつながるか」(後半/ブランド・ジャーナリズム編)

※ちなみに、この話の前編で事例として取り上げたバンクーバー・オペラは、Thought Leader にカテゴリされていました。

ソーシャル・メディアで「いかにつながるか」(前半/事例紹介編)

Abdi Roble Gallery Talk
Abdi Roble Gallery Talk / Plains Art Museum
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
さて、では次の課題となってくるのが、
オンライン上でのコミュニケーションに優れていると思われるこれらのミュージアムが、

「スタイル別に、実際、どういうコミュニケーションをとっているか」

です。

これが見えてくれば、たとえば今、第四象限の Specialist にいるミュージアム・アカウントも、より影響力を増すスタイルへステップアップできるヒントが見つかるかもしれない。(※1)
日本のミュージアムはほとんど第四象限、第三象限に入っているので、一館でも二館でも上半分へ行くアカウントが出てくれば「ミュージアムの WEB での存在感」というのももしかしたら少し変わってくるかもしれません。(※2)

ただし、ここまでくると、実際のミュージアムが行っているコミュニケーションの内容ややり方まで見ていかなければならないことと、
とはいえ、もちろん Klout スコアは完璧なわけではない、どころかまだまだ不完全(だって、Blogger 以外のブログとかローカルの SNS とか全然考慮してないし)ので、はっきりと分け切れないところ、整合性がとれないところも出てくるだろう、
ということで、ちょっと時間をとりそうです。

連休中ちょっとみてみようと思うけど、自分への宿題にしようと思います。
結構面白そうな発見があったら、早速報告します!

というわけで、来週は何書くかまだ決めてませんが、オヤスミもないので、月・水・金の 8 時にアップしまーす。
いやー、今週は、月・金休みで毎日更新にしちゃったので、実は結構きつかった~~~~笑

(※1)
ひとつ、言っておきたいのは、別に「上半分を目指すこと」がすべてのミュージアムにとって最適の解ではないということ。
例えば、トップ 10 スコアに入るサンフランシスコ近代美術館(SFMoMA)は、第四象限の networker となっていますが、これは、SFMoMA が地元サンフランシスコとのつながりを大事にし、自覚的にコミュニケーションているのと関係があるのではないかと思っています。
(たとえば、前も書きましたが、ツイッター上でサンフランシスコ・ジャイアンツのことを堂々と?応援しています。挙句の果てにロゴをお遊びでジャイアンツのものと合体させてしまったりするほどです)

同じく、ミュージアムのソーシャル・メディア活用ということでは常に一歩リードしているブルックリン美術館が、specialist であることも、地元重視の美術館であることとつながりがあるかと。
とことん地元の人重視ということであれば、specialist や networker スタイルでスコアをどんどんあげていく=影響力をあげていくという戦略もありでしょう。

(※2)
ちなみに、調べた中で1館だけ、十和田市美術館が第二象限である「Curator」に位置しています。
上にあげた 3 スタイルではないのだけど、何が違うのかは関心があります! 宿題その 4

影響力を持つ(ミュージアム)アカウントになるには――Klout からみる WEB コミュニケーション・スタイル(2)http://artsmarketing.jp/wp-content/uploads/2011/09/0922eyecatch-150x150.jpg*arts marketing.jp
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あのミュージアムのスコアはいくつ?――Klout からみる WEB コミュニケーション・スタイル(1)

いまでも何度か、アート団体が WEB 上でいかに人々とコミュニケーションをとっていくか、について書いたことがありますが、今回はちょっと面白いツールを使って、国内外のミュージアムの「WEB 上でのコミュニケーションのスタイル」についてみてみたいなと思います。

WEB での影響力を測るサイト Klout

そのツールとは、Klout というサイト。

ツイッターや Facebook 等から独自のアルゴリズムで、個人の WEB での影響力を測定するもので、ツイッターか FB でサインアップすれば誰でもすぐに自分の「スコア」を出すことができます。
http://klout.com

スコアの内容等詳しいことは、検索してみると下記エントリをはじめいろんなサイトで説明されています。
(「ツイッター上」の影響力測定ツールと書いてある場合もありますが、これは当初はツイッターに限定しており最近その他の SNS 等にも対応したから)
Kloutスコア: あなたのソーシャルメディア上の影響力がわかる決定版指標
klout指数の全容(Twitterをはじめとするソーシャルメディアにおける影響力の指標)

ま、スコアはある程度の目安でどうでもいいと思うんです。それなりの対応をしたらあがるみたいだし。
でも、面白いなと思ったのがひとつあって、それが「Klout Style」というマトリクス
これは、「フォロワー数が多い少ない」とかの指標ではなく、WEB 上でそのアカウントがどういう行動パターンをとっているか? ということを 16 パターンに分けているのです。
これも、いろんなサイトで詳しく紹介されていると思いますが、図にするとこんな感じ。

  • 上軸:情報を共有しているか、創造しているか?(SharingーCreating)
  • 左軸:積極的に発信しているか、受信する方が多いか?(ParticipatingーListening)
  • 右軸:幅広い話題を提供しているか、特化した話題が多いか?(BroadーFocused)
  • 下軸:定期的に利用しているか、不定期か?(ConsistentーCasual)

そして、それぞれのパターンに、特徴を表わす名前がついているのですね。

日本語訳しているところがなかったので、英語ですが説明はこちら
(上の図の説明とほぼ一緒ですが)

で。
ちょっと前に、Klout のブログで「世界のミュージアムの Klout スコアトップ10」の記事を読んだんです。

Top 10 Museums with Klout

予想どおりスミソニアンやテートなど超大型ミュージアムの名前が並ぶわけですが、ふと各ミュージアムのスコアの下に書いてある「Thougt Leader(思考のリーダー)」「Pundit(賢者)」等の Klout Style を見て、「これって、各ミュージアムの WEB 上でのコミュニケーションのスタイルだよなあ」「日本のミュージアムもツイッターやってるところ増えたけど、フォロワー数とかが欧米の英語発信の超大型ミュージアムにかなわないのは仕方ないとして、どんなスタイルが多いんだろう」というようなことをふと思いまして。

調べてみました。

どこを調べるかは、あまりに多すぎても少なすぎてもなんだし、国内外、欧米のわりと有名なところをまんべんなく、ということで、FishEyeArt の「美術館 ツイッター/フェイスブック/iアプリ 一覧」に掲載されていたところ+上記 記事の Top10 に入っているミュージアム=96館、そこからツイッターをやっていない 11 館を除いた 85 館を対象としてみましたよ。

あのミュージアムのスコアは? スコアごとの傾向

まずは、ざっと Klout Score の数値の高低レベルで傾向をみてみたいと思います。

■Klout Score 60 台:13館(全体の 15.3%)


スミソニアン博物館/テート/ニューヨーク近代美術館 (MoMA)他 全一覧は(※1)

  • 第一象限(幅広い話題を創造するカテゴリ)である「Thought Leader」「Pundit」に半分以上の 67%。次いで第二象限(幅広い話題を集め拡げるカテゴリ)Broadcaster」、第四象限(特化した話題を創造するカテゴリ)Specialist」「Networker」には一館ずつ。
  • 平均フォロワー数 30 万以上、一日のツイート平均2.5ともっとも活発なミュージアム・アカウント群。調査時はすべてのアカウントが 24 時間以内に発言をしていた。ツイッター歴も平均 1,000 日以上と一番長い。
  • アメリカとイギリスのミュージアムで占められ、当然ながら全アカウントとも英語発信である。

■Klout Score 50 台:28館(全体の 32.9%)


ホイットニー美術館/ポンピドゥー・センター/ナショナル・ギャラリー(ロンドン)他
内、日本からは
森美術館/ワタリウム美術館/原美術館他 7 館 全一覧は(※2)

  • 第四象限(特化した話題を創造するカテゴリ)Specialist」が半分以上の 64.3% と圧倒的に多い。他、第一象限(幅広い話題を創造するカテゴリ)である「Thought Leader」「Pundit」に 21.4%。(スコア 60 以上と比べ「Pundit」の割合がぐっとさがる)、第二象限(幅広い話題を集め拡げるカテゴリ)Broadcaster」「Curator」に 10.7%。
  • 平均フォロワー数 4 万以上、一日のツイート平均2.4。日本他、フランス、スペインなどのイギリス以外の欧州ミュージアムで大きいところもここに入ってくる。おそらく、「ツイッターを頑張って運用している」ミュージアムのほとんどはこのあたりのスコアにあるのではないか。どのアカウントも、調査時2日以内に発言をしている。

ちなみに調べた中で日本のミュージアムで一番スコアが高いのは森美術館とワタリウム美術館(ともにスコア 57/スタイルは Specialist)。
フォロワー数自体は森が 22,000 以上、ワタリウムが 9,500前後と前者が倍以上と、一見森美術館の方がはるかに影響力を持っていそうなのだが、フォロワー/フォロー率(ワタリウムはフォロー数が 130 ほどに対し、森の方はフォロワー数とほぼ同数をフォローしている)や、開始した時期などが加味された結果、Klout 上では同じスコアになっているっぽい。

■Klout Score 40 台:32館(全体の 37.6%)


フィリップス・コレクション/リエージュ美術館/ワシントン・ナショナル・ギャラリー他
内、日本からは
セゾン現代美術館/松岡美術館他 4 館 全一覧は(※4)

  • 第四象限(特化した話題を創造するカテゴリ)Networker」が 50%。次いで同じ第四象限の「Specialist」が 28.1%。他は、第一象限(幅広い話題を創造するカテゴリ)の「Thought Leader」に 3 館、第二象限(幅広い話題を集め拡げるカテゴリ)Curator」「Feeder」に 1 館。
  • ここから第三象限(受信中心で発信が定期的でないカテゴリ)が数館登場。
  • 平均フォロワー数 3,500 前後、一日のツイート平均1.3。一番のヴォリューム・ゾーンで、かけられるリソース等も含めて平均的なミュージアム・ツイッター・アカウントと言える。英語発信でないアカウントが半分弱。
  • だいたいのミュージアムは 2 日以内には発言があるが、1週間前後発言がない館もいくつかあった。

■Klout Score 30 台以下:12 館(全体の 14.1%)


ジョージア・オキーフ美術館/グラン・パレ他
内、日本からは
高知県立美術館/十和田市美術館/大原美術館他 8 館 全一覧は(※4)

  • 第四象限(特化した話題を創造するカテゴリ)socializer」「observer」「networker」で半分以上の 58.3%。ただし、「Specialist」は 0 館。残りはほぼ 第三象限(受信中心で発信が定期的でないカテゴリ)のカテゴリ。
  • 平均フォロワー数 1,000 強、一日のツイート平均1.0。ほとんどがツイッター開始 1 年経っていないアカウントであり、「様子見」のアカウントと言えるかも。
  • 調査時に一日以内につぶやいていたアカウントは半分以下。なかには 1 ヶ月以上発言がないものもあった。

では、以上の情報をKlout Style のマトリクスにあてはめてみると、どんな感じになるんでしょう。
というのが、この図。

どん。

と、出したいところですが、わー、今回は時間切れです! 次回にどん!と出します。><。

なんか、データだけのエントリになっちゃいましたが、次回エントリでこの図を手がかりに、もう少し突っ込んでみていきつつ、ミュージアムの WEB コミュニケーションについて考えたいと思います。
明日 8 時、アップできるかな。んーちょっと心配 汗

※後半はこちらにアップしましたー
影響力を持つ(ミュージアム)アカウントになるには――Klout からみる WEB コミュニケーション・スタイル(2)

————————
スコア・レベルごとのミュージアム一覧は、長くなるので「続きをよむ」に記載します。
ご関心有る方はどうぞー

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人がメディアに向かう気持ちは、それが洞窟の壁であれネットであれ変わらない――「残したい」ということ

今週はアートとソーシャル・メディアについてちみちみ書こうかと思ってますが、今回はその前哨戦としてよしなしごとを書きます。
前半、日記、備忘録みたいだけど一応、最後はアートとソーシャル・メディアの話に強引につなげる予定ですので、出来れば最後までお読みください(笑)

生身の舞台に、突然映像で現れた死者

きっかけは今日、たまたま、クィーンの “I want to break free” のプロモーション・ビデオを目にしたことに始まる。

歌は知っていたし、なんとなく PV も観たことあるつもりだったのだけど、フレディ・マーキュリーが間奏シーンで『牧神の午後』の牧神に扮して踊っていることは初めて知り、そしてすごく驚いた。
驚いたついでに、いろいろなことを一気に思い出してぐるぐるしてしまった。

実は、”I want to break free” と言えば、私にとってはクィーンの曲という以上に、『バレエ・フォー・ライフ』の「あの」曲である。

『バレエ・フォー・ライフ』とは、振付家・故モーリス・ベジャール氏による 97 年初演のモダン・バレエの演目。
92 年にエイズで他界した、ベジャールの世界を具現化する最高のダンサーであり、おそらく彼の生涯を通して最愛の人であったジョルジュ・ドン、そして、91 年に同じくエイズにより亡くなったフレディ・マーキュリー、その 2 人へのオマージュ、追悼として作られたものとして知られている。そして、全編の 80% 程度をクィーンの曲、残りをモーツァルトの曲で構成しているというちょっと変わったバレエだ。

この中で “I want to break free” は、ラスト(最後の曲は “Show must go on”!!)から 2 番目に使われている。そのシーンが、私にとって、そしておそらくほとんどのベジャールのファンにとって痛烈であった。
なぜかというと、そのシーンでは、それまで踊っていたすべてのバレエ・ダンサーが両脇にひき、そして、真ん中に置かれたスクリーンに、えんえんと亡きジョルジュ・ドンが時に狂ったように踊る映像が流されるのである。(※1)

2006 年にこの舞台を観た時、私はやや興奮気味にエントリを書いたのだけど、偶然にもそれはこのブログでアーカイブしてある最初のエントリ。つまり、今ネットに残っている一番古い私のエントリがこのネタだったりする。(5 年も前に書いた文章なんで、自分じゃないみたいではずかしい)

あの人の生きた証を残したい。「バレエ・フォー・ライフ」

ここにも書いたが、このシーンの何が心に突き刺さったかというと、生身の人間のパフォーマンスという、瞬間瞬間生まれては消えていくという縛りがある「舞台(時間)芸術」の中にあって、ベジャール氏があえて「映像」――消えていくものをとどめる、そして幾度も再生しようとする――を使って、死んでしまった彼を舞台上に連れてきてしまったことだった。その「禁じ手」感は、もちろん彼はよーくわかっていたはずで、それでもそれをやらざるを得なかった彼の想いに、たぶん、多くのファンが心を絞めつけられるような感覚をもった、と思う。(そして、それゆえ批判する人も大勢いるだろう)
92 年のドンの死後相当に落ち込んだという彼が、5年の歳月を経て再生の意味をこめて作った演目に、こんな歌詞の曲とともにドンを登場させたという決断に。

   でも人生は続いていく
   君が側にいない、いない、いない、そんな人生に慣れることができない
   一人では生きたくない
   神様は知っている 一人でやっていかなくちゃいけないこと
   だから、わかって、僕は自由になりたいんだ

ちなみに、私が冒頭で、「フレディがこの PV で牧神を演じているのに驚いた」と書いたのは、”I want to break free” がかかる中流れる映像の中でドンが踊っているのが『ニジンスキー・最後の道化』のニジンスキーであり、ニジンスキーと言えばスキャンダラスな牧神役でものすごく有名なダンサーだから。
もちろん、ベジャール氏はこの演目を作る時に当然この PV みてるはずなんで、なんや、そういうふうにリンクしていたのかと。

常に「残したい」という欲求に寄り添ってきたメディアというもの

こうして昔に観た舞台のことや当時の感情を思い出す一方で、私は改めて、当時のエントリのタイトルにも書いた「生きた証を残したい」という欲求とメディアの切り離せない関係を思った。

このシーンに関して、観た当時もぼんやり思ったし、今思い出してもすごいなあと思うのは「映像」というものの力である。
亡き人を転写し、永遠にとどめておくもの。
「生きている人×瞬間」な舞台に「ここにいない人×永遠」な映像が”混入”されたのは、すごくインパクトがあった。

そして、映像だけでなく、「メディア=情報を伝達・保管するもの(で、いいのかしら、正式には汗)」と呼ばれるものは全部、その瞬間に存在する目に見えるもの見えないものいっぱいを転写し永遠にする力がある。

Film is Captured Forever
Film is Captured Forever / Lel4nd
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
基本的に「ずーっと未来永劫存在する」というのはたぶんこの世の中には心の中も含めない。
この一瞬に私が感じたこと、考えたことは感じた、考えたその瞬間から消えてなくなる。
今眼にしていることは、その場を離れれば消えてなくなるし、ずっといたとしても環境の変化は必ずや訪れる。
そして、周りにいる人たちも自分も、いつかはいなくなる。

だからこそ人はたぶん、なくなっちゃうもの(中でも大事なものは特に)を、言葉でも絵でも音楽でもどんな形でもいいから「残したい」という気持ちが働くんだろう。
1 万年も 2 万年も以上前に、私たちの遠い祖先がアルタミラやラスコーの洞窟に、無数の絵や何十、何百というの人間の手形を残した先史時代からそれはきっと変わらない。
細かい気持ちまではわからないけど、でもきっと彼らも何か「生きた証」を残したくて、洞窟(とその壁)というメディアにぺたぺたとその想いを託したはずだ。

そして、さらにそこから数千年経ち、ようやく文字とそれを書き付けるメディアを手にした時、それまで言ったそばから消えていく「言葉」しか持たなかった人たちは、「想いの可視化と永遠化」ができることに喜び、そして時に涙したのではないだろうか。
たとえば、じいちゃんは死んだけど、元気だった時に書いたあの言葉は残っているということや、自分はいずれ死ぬけれど、あの人に向けて想いを綴ったあの言葉は残るんだというようなことに。

まあ、「生きた証」とかっていうと大げさだけど(んでも、数年前しょこたんだってブログを書く理由をそう言ってたからな)、でも生活の中で消えてなくなっちゃうものは、自分が今思ったことを筆頭にものすごくいっぱいあるから、だからそれを残したいんだよね。
そしてその中で、周りの人、さらに知らない人にも伝えたいなと思うものも出てくる。
さらに思い入れや確信が強くなると、同時代の人だけでなく未来にも伝えたい、という欲求がわくこともある。
そういう欲求を満たしてあげることで、人は時に安らぎとか癒しとかを得ているのかも。(※2)

なんにせよ、
メディアというものは、そういう太古からの人々の欲求に常に寄り添う形で存在してきた、と思う。

心を動かされた!
→言葉とか絵とか音楽にしたい
→残したい
→いろんな人と共有したい
→未来まで残したい

人を「メディア」に向かわせるこういう気持ちは、目の前にある「メディア」が洞窟の壁であれ、インターネットであれ同じなんだろうと。

「アートとソーシャル・メディア」

さて。
こんなに大風呂敷広げてマジすか!って感じになってきたけど(笑)。

  • アートとソーシャル・メディア。
  • 芸術団体によるソーシャル・メディアや IT の活用方法。その戦略。
  • 世界中にいる「オーディエンス」とのコミュニケーション。コミュニティの形成。
  • 変わりつつあるアートの見方、関わり方。
  • さらには、WEB を通じた資金調達。

そういった、ある種「今流行り」のものを、このブログでは取り上げるし、私のほぼライフワークでもあるのだけど、これらも根元までたどっていけば今日書いた「残したいという気持ちとメディア」の話はつながっていると思う。

そういう時代なんですから、ソーシャル・メディアを使ってコミュニケーションしてかないとだめですよね、と言う視点は確かにあるし、それも一理あるのだけど(以前書いた「デジタル・オーディエンス」の話はそちらの発想に近い)、だからといって闇雲に利用していきましょう、とか全然思わないし、ソーシャル・メディアマンセー!みたいなのも苦手。

なんでもそうなので当然なんだけど、何故、ソーシャル・メディアなのか?を考えない使い方は、たとえ「成功事例」を真似しても結局失敗する。

そうではなくて、今日書いたような、それまで文字とメディアを持たなかった大昔の人が感涙したに違いないような「力」にちょっと想いを馳せること。

Shadows
Shadows / fodt
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
その方が、それぞれに合ったやり方を導き出せると本気で思う。

特に芸術は、それ自身がメディアに転写した大いなる力、精神、みたいなところがあるから。

  • だから、そもそも持っている力や精神を、合った形で”メディア”にのせることで人に届きやすいように増幅してあげること
  • 届く人をもっともっと増やしていくこと
  • そして、届いた人の「心が動いた!」を残せるような”メディア”を、届いた人自身にそっと差し出してあげること
  • それにのってきたいっぱいの「心が動いた!」をキャッチすること
  • キャッチしたものをまとめて可視化してさらに人に届けたり、ひとつひとつと対話していくこと。
  • そういうことを考えれば、自然とそこの団体なりアートに合った「(ソーシャル・)メディア戦略」になるのではないか。

なんか何年も前から、アートとはまったく関係ない仕事で WEB やマーケティング、プロモーションと関わってきた頃から、私はそんなことを考えてやってきたつもり。

なので、次回からまた調査結果は~とか事例は~とかエントリしていくと思うけど、私としては根底にこういう考え、言ってみれば「(そういう時代だから使わないとだめですよね、という受動的なものではなくもっと能動的な)ソーシャル・メディアへの期待」があるということをちゃんと書いておこうかなーと考え、今回はこんな形にしてみました。

まあ、ほんとにたまたまクィーンの “I want to break free” をみて、びっくりしていろいろ思い出した、っていうだけなんだけどね。
最近、ブログ書こうと思った時にエントリネタが転がりこんでくることが多い! 素晴らしい。(単に、思いつかないから転がり込んできたものに食らいついているだけかもだけど笑)

さて、次回はまたいつもの感じで。たぶん、美術館とソーシャル・メディアの話。
水曜 8 時に更新です。

(※1)動画みつけた。これです。この間は、「バレエの舞台であること」をやめているんですよね、完全に。

(※2)
メディア、ではなく「言葉」そのものの話なので若干それるけど、悲しみに言葉を与える効能を書いた本にこんなのがある。

悲しみに言葉を―喪失とトラウマの心理学

人がメディアに向かう気持ちは、それが洞窟の壁であれネットであれ変わらない――「残したい」ということhttp://artsmarketing.jp/wp-content/uploads/2011/09/0920eyecatch-150x150.jpg*arts marketing.jp
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