【発表資料公開】「アートのファンドレイジング2: 今注目されるクラウドファンディング」

11 月 11 日(月)に芸術資源マネジメント研究所講座「アートによる共感づくり―ファンドレイジングを学ぶ―」の第六回にて、「【アートのファンドレイジング2】 今注目されるクラウドファンディング」と題した発表をしました。
今まで何度か資料をアップしたことはありますけど※1、今回は芸術分野にかなり特化でき、しかも “クラウド・ファンディングのテクニック” というのではなくなんとなくいつも言っているようなことを好きに発表させてもらったこともあり、自分の中では久々に新しい資料、という感じです。11 月 3 日の文化経済学会秋の講演会でも同様のテーマで話させていただきましたが、時間がすごく短くて私の能力では全然上手く伝えることができなかったところのフォローにもなっています。

事例含めちょいマニアックだと思いますが、どうぞー。

内容:

  1. クラウド・ファンディングとは p.4-
  2. 芸術団体、アーティストにとって クラウド・ファンディングとはどのような意味があるのか p.18-
    事例:ルーヴル美術館、マリーナ・アブラモヴィッチ
  3. クラウド・ファンディング実施における 芸術団体、アーティストならではの限界、課題とそれを乗り越えるヒント p.76-
    事例:テスラ博物館設立、Hatchfund

※実は、この発表の直前に、昨年の会田誠展の時に森美術館が行った、やはり一般の人から展覧会資金を集めた「勧進プロジェクト」について取材をしてきました。ある意味、上記の、特に前半で話したことを裏付ける?ようなすばらしい事例で(現時点で、日本で調達額&意図ともに一番的確に成功したのはこのプロジェクトなのだな、と思いました)、こちらはまた別サイトや書籍という形で紹介しようと考えています!

事例 4 で紹介した、現代芸術に特化したクラウド・ファンディング・サイト Hatchfund(元 USA Project)

事例 4 で紹介した、現代芸術に特化したクラウド・ファンディング・サイト Hatchfund(元 USA Project)

—————
ちょっと余談というか、ひとりごと。
ブログでも何度も書いてるとおり、、昨年末から(昨年があまりにもクラウド・ファンディング一色になってしまったので)今年は「そもそもの “デジタル・メディアの進化に伴うアーティスト・芸術団体のコミュニケーション・生き方を考える” という原点に立ち返り、クラウド・ファンディングはあくまでそのごくごく一部であるというスタンスに戻っていこう」と考えていたんだけど、11 月も半ばに差し掛かろうという今振り返ると、ようやく少しずつ自分の中のバランスがとれてきたように感じています。

前回書いたアムステルダム国立美術館の WEB 戦略や、テート・モダンとブルームバーグの新プロジェクト(後にエントリしました)、はたまた MoMA 他美術館が試行錯誤しているオンライン上にいる世界中にいるファンを意識したメンバーシップ制度(後にエントリしました)がありーの、最近接近中の tumblr とアート&ミュージアム業界の関係が気になりーの……そんなもろもろ諸々があっての、ルーヴル美術館のクラウド・ファンディング・プロジェクト、もある、というような、そのくらいのスタンス……に需要があるのか果たして疑問ですが(爆)、いろいろ試したけど結局自分はそれが一番しっくりくるので今後もそちら方面に邁進したい所存です(キリッ)。
年内もう一度国外にも飛び出しますよ! ブログ更新もね。うん。

※1:[2015 年 1 月注]現在、本エントリ以外の発表資料公開エントリはすべてクローズしており、一部を “WORKS” ページ内 “TALKS” 各実績の詳細ページにアップしています。

記事トップに戻る

コメントは停止中です。